はじめに
皆さん、こんにちは。マーケティング担当の方々、日々の業務お疲れ様です。今日は、お茶漬けという身近な食べ物を通じて、マーケティングの重要な概念である「カテゴリーエントリーポイント」について学んでいきましょう。
多くのマーケターが直面している課題の一つに、「どうすれば自社製品やサービスの市場を拡大できるか」というものがあります。既存顧客の維持も大切ですが、新規顧客の獲得も欠かせません。そこで役立つのが、カテゴリーエントリーポイントの考え方です。
この記事を読むことで、以下のような疑問が解消されるでしょう:
- カテゴリーエントリーポイントとは何か?
- お茶漬けの例を通じて、どのようにカテゴリーエントリーポイントを増やせるのか?
- 自社のビジネスにどのように応用できるのか?
それでは、お茶漬けの世界に飛び込んで、マーケティングの新しい視点を獲得しましょう!
カテゴリーエントリーポイントとは
まずは、カテゴリーエントリーポイント(CEP)について理解しましょう。
カテゴリーエントリーポイントとは、消費者があるカテゴリーの製品やサービスを思い出したり、購入したりするきっかけとなる状況や場面のことです。
例えば、「のどが渇いたとき」は清涼飲料水のカテゴリーエントリーポイントの一つです。「朝食時」は「シリアル」のカテゴリーエントリーポイントかもしれません。
カテゴリーエントリーポイントは以下の5つの要素で構成されます:
要素 | 説明 | 例(清涼飲料水の場合) |
---|---|---|
Why? | 目的 | のどの渇きを癒す |
When? | タイミング | 運動後、暑い日 |
Where? | 場所 | オフィス、屋外 |
With whom? | 誰と | 一人で、友人と |
With what? | 何と一緒に | ランチ、スナック |
カテゴリーエントリーポイントを増やすことで、消費者が製品やサービスを思い出す機会が増え、結果として市場拡大につながる可能性があります。
では、お茶漬けを例に、具体的にカテゴリーエントリーポイントについて見ていきましょう。
お茶漬けの一般的な食べ方
お茶漬けと言えば、多くの人が思い浮かべるのは以下のような食べ方でしょう:
- ご飯を茶碗に盛る
- お茶(緑茶)をかける
- 具材(鮭、梅干し、のりなど)をのせる
- 必要に応じて薬味(わさび、ねぎなど)を加える
この一般的な食べ方に関連するカテゴリーエントリーポイントを考えてみましょう。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 軽い食事をとりたい、胃腸の調子を整えたい |
When? | 夜遅く帰宅したとき、二日酔いの朝 |
Where? | 自宅、和食レストラン |
With whom? | 一人で、家族と |
With what? | お茶、漬物 |
これらが、従来のお茶漬けに関するカテゴリーエントリーポイントと言えるでしょう。
しかし、最近ではお茶漬けの新しい食べ方が登場し、カテゴリーエントリーポイントが増えています。次のセクションで、それらを見ていきましょう。
最近出てきた新しいカテゴリーエントリーポイント
お茶漬けの新しい食べ方や楽しみ方が登場し、カテゴリーエントリーポイントが増えています。以下にいくつかの例を挙げてみましょう。
1. 冷やし茶漬け
夏場の暑い時期に、冷たいお茶や出汁をかけて食べる冷やし茶漬けが人気です。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 暑さを和らげたい、さっぱりしたものが食べたい |
When? | 真夏の昼食時、暑い日の夕食 |
Where? | 自宅、オフィス |
With whom? | 一人で、同僚と |
With what? | 冷たい飲み物、夏野菜 |
2. お餅入りお茶漬け
正月の余ったお餅を活用する方法として、実際に永谷園がCMで放映し、お茶漬けにお餅を入れて食べる方法が注目されています。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 余ったお餅を活用したい、和風の雑炊風を楽しみたい |
When? | 正月明け、寒い冬の朝 |
Where? | 自宅 |
With whom? | 家族と |
With what? | お雑煮の具材 |
3. スープ茶漬け
和風だしではなく、洋風や中華風のスープをかけて食べるスープ茶漬けも登場しています。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 新しい味を楽しみたい、国際的な味を試したい |
When? | 休日のブランチ、実験的な夕食時 |
Where? | 自宅、フュージョン料理店 |
With whom? | 友人と、デート相手と |
With what? | ワイン、クラフトビール |
4. デザート茶漬け
甘いソースや果物を使ったデザート風のお茶漬けも登場しています。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 甘いものが食べたい、新しいデザートを試したい |
When? | 食後のデザートタイム、おやつの時間 |
Where? | カフェ、スイーツ店 |
With whom? | 友人と、恋人と |
With what? | コーヒー、紅茶 |
5. 健康志向のお茶漬け
玄米や雑穀、スーパーフードを使った健康志向のお茶漬けも注目されています。
要素 | 例 |
---|---|
Why? | 健康的な食事をしたい、ダイエットをしたい |
When? | 朝食、ジム帰りの夕食 |
Where? | 自宅、ヘルシーレストラン |
With whom? | 一人で、同じ目標を持つ友人と |
With what? | プロテインドリンク、スムージー |
これらの新しい食べ方によって、お茶漬けのカテゴリーエントリーポイントが大幅に増えていることがわかります。従来の「軽い食事」や「胃腸調整」といった目的だけでなく、「暑さ対策」「お餅の活用」「国際的な味の探求」「デザート」「健康志向」など、様々な目的や状況でお茶漬けが選択されるようになっているのです。
ここからマーケターが学べること
お茶漬けのカテゴリーエントリーポイント拡大から、マーケターは以下のような重要な教訓を学ぶことができます。
1. 既存製品の新しい使用シーンを創造する
お茶漬けが「冷やし茶漬け」として夏の食事オプションになったように、既存の製品やサービスに新しい使用シーンを提案することで、カテゴリーエントリーポイントを増やすことができます。
例えば、シャンプーブランドが「ドライシャンプー」を開発し、洗髪以外の使用シーンを作り出したケースがあります。
2. 異なる文化や習慣とのフュージョンを探る
スープ茶漬けのように、異なる文化や習慣を組み合わせることで、新しいカテゴリーエントリーポイントを生み出せます。
例えば、日本の抹茶がラテやアイスクリームに使用され、新しい消費機会を生み出しています。
3. 季節や行事に合わせた製品開発
お餅入りお茶漬けのように、特定の季節や行事に合わせた製品やサービスを提供することで、新しいカテゴリーエントリーポイントを作ることができます。
例えば、スターバックスの季節限定ドリンクは、この戦略を効果的に活用しています。
4. 健康トレンドへの対応
健康志向のお茶漬けのように、現代の健康トレンドに合わせた製品開発を行うことで、新しいカテゴリーエントリーポイントを獲得できます。
例えば、コカ・コーラが低カロリー飲料や機能性飲料を展開していることが挙げられます。
5. 予想外の組み合わせを探る
デザート茶漬けのように、一見すると相反するものを組み合わせることで、驚きと新しさを生み出し、新たなカテゴリーエントリーポイントを創造できます。
例えば、KFCがチキンの皮だけを販売するという予想外の商品を展開し、話題を呼んだケースがあります。
これらの戦略を自社の製品やサービスに適用することで、新しいカテゴリーエントリーポイントを生み出し、市場拡大の機会を見出すことができるでしょう。
まとめ
お茶漬けのカテゴリーエントリーポイント拡大から学んだ key takeaways は以下の通りです:
- カテゴリーエントリーポイントを増やすことで、製品やサービスの使用機会を拡大できる
- 既存製品に新しい使用シーンを提案することが重要
- 異文化とのフュージョンが新しい市場を開拓する可能性がある
- 季節や行事に合わせた製品開発が効果的
- 健康トレンドへの対応が新しい顧客層を獲得する鍵となる
- 予想外の組み合わせが話題性と新規性を生む
これらの学びを活かし、自社の製品やサービスのカテゴリーエントリーポイントを増やす戦略を考えてみましょう。市場拡大の新たな可能性が見えてくるはずです。
カテゴリーエントリーポイントの概念を理解し、実践することで、マーケティング戦略に新しい視点を取り入れることができます。お茶漬けの例から学んだように、既存の製品やサービスでも、新しい切り口や組み合わせを探ることで、市場を拡大する機会を見出すことができるのです。
自社のビジネスにおいて、どのようなカテゴリーエントリーポイントが考えられるか、チームで議論してみてはいかがでしょうか。きっと、新しいマーケティングアイデアが生まれるはずです。