Google広告オークション分析ガイド:競合分析から改善アクションまで徹底解説 - 勝手にマーケティング分析
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Google広告オークション分析ガイド:競合分析から改善アクションまで徹底解説

Google広告 オークション分析のやり方 マーケの応用を学ぶ
この記事は約18分で読めます。

はじめに

Google広告を運用していると、「先月まで好調だったのに急にCPAが悪化した」「競合が増えてきた気がするけど具体的にどう対応すればいいかわからない」といった悩みに直面することがあります。実際に検索して自社広告の掲載位置を確認することもできますが、検索するデバイスやタイミングによって結果が変わるため、正確な状況把握は困難です。

そこで活用したいのがGoogle広告のオークション分析レポートです。この機能を使えば、同じオークションに参加している競合他社との掲載状況を数値で比較でき、自社広告の課題を明確化できます。しかし、管理画面にある機能とは知りつつも、使いこなせていない方や活用シーンがわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、オークション分析の基本から各指標の意味、実践的な活用方法、具体的な改善アクションまでを徹底解説します。この記事を読めば、明日からオークション分析を使って競合動向を把握し、効果的な広告運用ができるようになります。


Google広告オークション分析とは?

オークション分析の基本概念

Google広告のオークション分析レポートとは、同じオークションに参加している競合他社と自社の広告掲載状況を比較できる機能です。Google広告の管理画面から無料で利用でき、特別な設定も不要です。

Screenshot

この機能が重要な理由は、Google広告の掲載順位がオークション形式で決まるという仕組みにあります。ユーザーがキーワードを検索するたびに、どの広告を掲載するかがオークションで決定されます。つまり、競合他社の入札戦略や広告品質が変化すれば、自社広告のパフォーマンスも影響を受けるのです。

オークション分析で実現できること

できること具体的な内容ビジネスへの影響
自社の掲載状況の把握インプレッションシェアや上部表示率など、自社広告がどれくらい表示されているかを数値で確認広告予算が適切かどうかの判断材料になる
競合動向の可視化同じオークションに参加している競合のドメイン、インプレッションシェア、掲載位置を確認競合の出稿強化タイミングや戦略変更を察知できる
成果悪化の原因特定CPAやCVRが悪化した際、競合要因か自社要因かを切り分け的確な改善施策の立案が可能になる
入札戦略の最適化競合との相対的なポジションを把握し、入札単価調整の判断無駄な入札競争を避け、費用対効果を最大化

参考: オークション分析レポートでパフォーマンスを比較する - Google広告ヘルプ

対応キャンペーンと確認可能な階層

オークション分析は、すべてのキャンペーンタイプで利用できるわけではありません。以下の表で対応状況を確認しましょう。

キャンペーンタイプキャンペーン単位広告グループ単位キーワード単位
検索キャンペーン
ショッピングキャンペーン×
P-MAXキャンペーン××
ディスプレイキャンペーン×××
動画キャンペーン×××

重要な注意点:

  • 検索パートナーのデータは含まれません
  • インプレッションシェアが10%未満の広告主は表示されません
  • 表示されるのは表示率の高い競合他社のみで、すべての競合が表示されるわけではありません

オークション分析で確認できる6つの重要指標

オークション分析では、自社と競合の掲載状況を表す6つの指標が確認できます。それぞれの指標の意味と活用方法を理解することが、効果的な分析の第一歩です。

1. インプレッションシェア

定義: 広告が表示される可能性があった回数(推定値)のうち、実際に広告が表示された回数の割合

計算式: インプレッションシェア = 実際の表示回数 ÷ 表示可能だった推定回数 × 100

具体例で理解する: あるキーワードで1日に1,000回の表示機会があったとします。自社広告が実際に500回表示された場合、インプレッションシェアは50%となります。つまり、残り50%の表示機会を逃していることを意味します。

シナリオ表示可能回数実際の表示回数インプレッションシェア解釈
ケース11,000回800回80%高い表示率を獲得している
ケース21,000回300回30%表示機会の70%を逃失
ケース31,000回50回5%データ不足で分析対象外

活用ポイント:

  • 自社のインプレッションシェアが低い(30%以下など)場合、予算不足または入札単価が低い可能性
  • 競合のインプレッションシェアが急上昇した場合、競合が出稿を強化している兆候
  • ただし、インプレッションシェア100%を目指すのが正解とは限らない(費用対効果を考慮)

2. 重複率

定義: 競合他社と自社の広告が同時に表示された割合

計算式: 重複率 = 両方の広告が同時表示された回数 ÷ 自社広告の総表示回数 × 100

具体例で理解する: 自社広告が100回表示されたうち、競合A社の広告と同時に表示されたのが40回だった場合、重複率は40%です。

競合企業重複率解釈取るべきアクション
競合A社75%非常に高い重複同じターゲット層を狙っている。広告文の差別化が重要
競合B社30%中程度の重複一部のキーワードで競合している
競合C社5%低い重複ターゲットが異なる。注視の必要性は低い

活用ポイント:

  • 重複率が高い競合は、自社と同じキーワードやターゲットで積極的に出稿中
  • 重複率が高く、かつ競合の上部掲載率も高い場合、自社のクリック率に影響
  • 広告文やオファーの差別化で、同時表示時の優位性を確保する必要がある

3. 優位表示シェア

定義: 自社広告が競合他社の広告よりも上位に表示された、または競合が表示されなかった割合

計算式: 優位表示シェア = (自社が上位表示された回数 + 競合が表示されなかった回数) ÷ 両社がオークションに参加した回数 × 100

具体例で理解する: 競合A社と自社が同じオークションに10回参加したとします。

  • 自社が上位に表示:4回
  • 競合A社が上位に表示:3回
  • 自社のみ表示:2回
  • 競合A社のみ表示:1回

この場合、自社の優位表示シェアは60%(4回+2回=6回÷10回)となります。

活用ポイント:

  • 優位表示シェアが50%以上なら、その競合に対して優位なポジションを確保
  • 優位表示シェアが低い(30%以下など)競合は、自社より強力な広告戦略を展開中
  • 広告ランク(入札単価×品質スコア)の向上で改善可能

4. ページ上部表示率

定義: オーガニック検索結果よりも上部に広告が表示された割合

計算式: ページ上部表示率 = 上部に表示された回数 ÷ 総表示回数 × 100

Google検索結果ページでは、オーガニック検索結果の上に最大4つの広告枠があります。この上部に表示されるかどうかで、クリック率は大きく変わります。

掲載位置平均クリック率(参考値)ページ上部表示率の目安
最上部(1位)7-10%別途「最上部表示率」で確認
上部(2-4位)3-6%高:70%以上
下部(オーガニック下)1-2%低:30%以下

活用ポイント:

  • ページ上部表示率が10%以下の場合、ほとんどオーガニック検索の下に表示されており、クリック率に悪影響
  • 入札単価の引き上げまたは品質スコアの改善で上部表示率を向上
  • 競合のページ上部表示率が急上昇した場合、競合が入札を強化している可能性

5. ページ最上部表示率(検索キャンペーンのみ)

定義: 検索結果の最上部(1位)に広告が表示された割合

計算式: ページ最上部表示率 = 最上部に表示された回数 ÷ 総表示回数 × 100

最上部表示は最もクリック率が高く、ブランド認知度向上にも効果的なポジションです。

Before/After の効果例:

指標Before(最上部5%)After(最上部30%)変化
クリック率2.1%4.8%+128%
月間クリック数210回480回+270回
コンバージョン数8件19件+11件

活用ポイント:

  • ブランドキーワードでは最上部表示率を高く維持すべき(競合による流出防止)
  • 競合商標キーワードでは、費用対効果を見ながら最上部を狙うか判断
  • 最上部表示率が高い競合は、強気の入札戦略を展開中

6. 上部掲載率(検索キャンペーンのみ)

定義: 競合他社の広告が自社よりも上位に掲載された割合

計算式: 上部掲載率 = 競合が自社より上位に表示された回数 ÷ 両社が同時表示された回数 × 100

この指標は競合の視点から見た数値であり、自社がどれだけ競合に負けているかを示します。

活用ポイント:

  • 特定の競合の上部掲載率が高い(70%以上など)場合、その競合は自社より高い広告ランクを獲得
  • 広告文の改善や品質スコア向上で、入札単価を上げずに上部掲載率を下げることが可能
  • 上部掲載率の推移を時系列で確認し、競合の戦略変更を察知

オークション分析の確認方法:3つの階層別ガイド

オークション分析は、キャンペーン、広告グループ、キーワードの3つの階層で確認できます。それぞれの階層で見るべきポイントが異なります。

キャンペーン単位での確認方法

使用シーン: 全体的な競合環境を俯瞰的に把握したい時

手順:

  1. Google広告管理画面にログイン
  2. 左側メニューから「キャンペーン」をクリック
  3. 分析したいキャンペーンのチェックボックスを選択
  4. 右上の「オークション分析」をクリック

キャンペーン単位で見るべきポイント:

  • 自社の全体的なインプレッションシェア
  • 主要な競合企業の特定
  • 大局的な競合環境の変化

広告グループ単位での確認方法

使用シーン: 特定の商品カテゴリや訴求軸ごとの競合状況を知りたい時

手順:

  1. 左側メニューから「広告グループ」をクリック
  2. 分析したい広告グループのチェックボックスを選択
  3. 右上の「オークション分析」をクリック

広告グループ単位で見るべきポイント:

  • 商品カテゴリごとの競合の強さ
  • どの訴求軸で競合が強いか
  • リソース配分の優先順位決定

キーワード単位での確認方法

使用シーン: 特定のキーワードで成果が悪化した原因を特定したい時

手順:

  1. 左側メニューから「キーワード」をクリック
  2. 分析したいキーワードのチェックボックスを選択(複数選択可)
  3. 右上の「オークション分析」をクリック

キーワード単位で見るべきポイント:

  • どのキーワードで競合が強いか
  • コンバージョンの高いキーワードでの競合状況
  • 入札単価調整が必要なキーワードの特定

期間とセグメント設定

オークション分析は、期間やデバイスでセグメント分けできます。

セグメント活用シーン設定方法
期間指定週次/月次での変化を追跡右上のプルダウンで期間選択
デバイス別PC/モバイルで競合状況が異なるか確認「分類して表示」からデバイス選択
時間別曜日や時間帯での競合の出稿傾向を把握「分類して表示」から時間選択

実践的な活用方法:5つのシーン別アクション

オークション分析を「見るだけ」で終わらせないために、具体的な活用シーンとアクションを紹介します。

シーン1: 掲載順位が急に下がった時

症状: 先週まで上位表示されていたのに、今週は下部に落ちてきた

分析ステップ:

ステップ確認項目見るべき指標判断基準
1自社要因か競合要因か自社のインプレッションシェア推移自社が下落→自社要因
2競合の動向競合の最上部表示率の変化+10%以上の上昇→競合強化
3特定の競合か全体的か個別競合のシェア変化1社のみ上昇→その競合に注目
4時期的要因期間を延ばして確認一時的か継続的かを判断

実例:アロママッサージ大宮店のケース

状況: 「アロママッサージ 大宮」のキーワードでCPAが先週比+45%悪化

オークション分析の結果:

  • 自社のインプレッションシェア:68%→49%(-19ポイント)
  • 自社の最上部表示率:42%→25%(-17ポイント)
  • 競合のインプレッションシェア:32%→51%(+19ポイント)
  • 競合の最上部表示率:18%→35%(+17ポイント)

追加調査: 実際に検索すると、競合が今週から「春の新生活キャンペーン」を実施中と判明

取ったアクション:

  1. 短期対策:入札単価を15%引き上げて最上部表示率を回復
  2. 中期対策:広告文に「4月中にヘッドマッサージが無料キャンペーン実施中」を追加して差別化
  3. 長期対策:品質スコアを向上させて、入札単価に頼らないポジション確保

結果: 2週間後、インプレッションシェア56%、CPA-28%改善

シーン2: CPCが急上昇した時

症状: 特定のキーワードのクリック単価が先月比+30%以上

分析アプローチ:

具体的な確認ポイント:

  • 競合の最上部表示率が上昇している場合:競合が入札を強化している証拠
  • 自社のページ上部表示率が低下している場合:広告ランクの低下が原因
  • 「インプレッションシェアの損失率(ランク)」を確認:品質スコアの問題かどうか判断

シーン3: 新規競合の台頭を察知した時

症状: オークション分析に新しいドメインが出現

調査手順:

調査項目確認方法得られる情報
競合の出稿強度インプレッションシェアを確認本気度合いを判断
競合の広告文広告プレビュー&診断ツールで検索訴求ポイントと差別化要素
競合のLP実際にクリックして確認オファー内容とCVポイント
競合の出稿キーワード複数キーワードでオークション分析どの領域に注力しているか

対応戦略の決定フロー:

  1. 自社と重複率が高い(50%以上)→ 直接競合なので対策必須
  2. 自社よりインプレッションシェアが高い→ 強力な競合として警戒
  3. 最上部表示率が高い→ 広告文とオファーの差別化を強化
  4. 重複率が低い(30%以下)→ ターゲットが異なるため、当面は注視のみ

シーン4: 予算配分を最適化したい時

課題: 複数のキャンペーン間で予算をどう配分すべきか

分析方法:

キャンペーンインプレッションシェア機会損失競合強度予算配分の判断
ブランドKW85%現状維持でOK
一般KW A45%予算増額を検討
一般KW B15%非常に大増額 or 撤退を判断
競合KW65%ROI次第で判断

判断基準:

  • インプレッションシェアが50%以下かつCPAが目標内→予算増額の余地あり
  • インプレッションシェアが低く競合が強い→費用対効果を慎重に判断
  • インプレッションシェアが80%以上→これ以上の予算投下は非効率的

シーン5: 広告文のA/Bテスト結果を検証する時

状況: 新しい広告文を投入したが、効果が見えにくい

オークション分析の活用法:

Before(旧広告文):

  • 自社のページ上部表示率:35%
  • 競合との重複時の優位表示シェア:28%
  • CTR:2.1%

After(新広告文投入後):

  • 自社のページ上部表示率:42%(+7ポイント)
  • 競合との重複時の優位表示シェア:38%(+10ポイント)
  • CTR:3.2%(+1.1ポイント)

解釈: 新広告文は品質スコアを向上させ、同じ入札単価でも上位表示されやすくなった。さらにCTRも改善しているため、継続採用が妥当。


よくある失敗パターンと対策

オークション分析を使い始めた際に陥りがちな失敗パターンと、その対策を紹介します。

失敗パターン1: インプレッションシェア100%を目指してしまう

NG思考: 「競合のインプレッションシェアが70%だから、うちは100%を目指そう」

なぜNG?: インプレッションシェア100%を達成するには、すべての表示機会で広告を出す必要があります。しかし、これには以下の問題があります:

問題点詳細影響
コストの指数関数的増加最後の10%を取るために2倍以上の予算が必要なケースもROIが急激に悪化
低品質なトラフィック獲得意図しない検索クエリでも表示されるCVRの低下
競合との無駄な消耗戦入札単価の際限ない上昇利益圧迫

正しいアプローチ:

  • 目標CPAやROASを基準に判断: インプレッションシェアは手段であり目的ではない
  • 費用対効果の良い範囲を探る: 例えばインプレッションシェア60%でCPAが目標内なら、無理に80%を目指す必要はない
  • 時間帯や曜日でメリハリをつける: 全時間帯で100%を目指すのではなく、CVRの高い時間帯に集中

失敗パターン2: 競合の数値と単純比較してしまう

NG思考: 「競合A社のインプレッションシェアが80%なのに、うちは50%しかない。負けている」

なぜNG?: 競合と自社では、以下の条件が異なる可能性があります:

異なる可能性のある要素影響
ターゲット地域全国配信 vs 特定エリアのみ
ターゲット時間帯24時間 vs 平日昼間のみ
出稿キーワード数広範囲 vs 厳選したキーワードのみ
ビジネスモデル利益率の違いで許容CPAが異なる

正しいアプローチ:

  • 自社のKPIで判断: 他社ではなく、自社の目標達成度で評価
  • 同じ土俵で戦っているか確認: 広告プレビューツールで実際の掲載状況を確認
  • 相対的なポジション変化に注目: 絶対値ではなく、推移をモニタリング

失敗パターン3: 分析だけで終わってしまう

NG行動: オークション分析を見て「競合が強化している」と報告するだけ

なぜNG?: オークション分析は診断ツールであり、それ自体が改善をもたらすわけではありません。

正しいアプローチ:

具体的なアクション例:

分析結果具体的アクション期待される効果
競合のインプレッションシェア上昇広告文に独自オファーを追加CTR+15%、CVR+8%
自社の最上部表示率低下入札戦略を「目標インプレッションシェア」に変更最上部表示率+12ポイント
新規競合の台頭差別化ポイントを広告表示オプションで強調広告ランク向上

失敗パターン4: リアルタイムの確認だと勘違いする

誤解: 「今日の午前中の競合状況を確認しよう」

実際: オークション分析のデータは当日分をリアルタイムで確認することはできません。通常、前日までのデータが反映されます。

正しいアプローチ:

  • 週次または月次でモニタリング: 日々の変動に一喜一憂せず、トレンドを把握
  • レポートエディタで自動化: 手動確認の手間を減らし、継続的にモニタリング
  • アラート設定を活用: 競合のシェアが急変した際に通知

オークション分析活用のセルフチェックリスト

自社のオークション分析活用度を診断してみましょう。

チェック項目できている一部できているできていない配点
基本編
オークション分析の存在を知っており、管理画面で場所を把握している5点
6つの指標(インプレッションシェアなど)の意味を理解している10点
キャンペーン、広告グループ、キーワード単位で確認できる10点
応用編
週次または月次で定期的にモニタリングしている15点
期間比較(先週vs今週など)で変化を追跡している15点
競合のシェア変化を検知した際、広告プレビューツールで広告文を確認している10点
実践編
オークション分析の結果を基に、入札戦略を変更したことがある15点
競合動向を踏まえて、広告文やオファーを改善したことがある10点
予算配分の判断材料として活用している10点

合計点数による診断:

点数評価アドバイス
80-100点エキスパートオークション分析を高度に活用できています。さらに自動レポート化で効率化を
60-79点中級者基本は押さえています。実践編の項目を強化しましょう
40-59点初級者定期モニタリングと競合調査を習慣化することから始めましょう
0-39点初心者まずは基本編の理解と、週1回の確認習慣から

レポート化と自動化のテクニック

オークション分析を継続的に活用するには、レポート化と自動化が鍵です。

Googleスプレッドシートでのレポート化

手順:

  1. オークション分析画面右上の「ダウンロード」アイコンをクリック
  2. CSVファイルをダウンロード
  3. Googleスプレッドシートにインポート
  4. 週次データを同じシートに蓄積
  5. グラフ機能で時系列推移を可視化

可視化すべき指標:

グラフの種類表示する指標目的
折れ線グラフ自社と主要競合3社のインプレッションシェア推移トレンド把握
積み上げ棒グラフページ上部/最上部/その他の構成比掲載位置の変化
散布図インプレッションシェア vs CPA費用対効果の分析

レポートエディタの活用

Google広告の「レポート」機能を使えば、オークション分析データを自動的にレポート化できます。

設定手順:

  1. 左側メニューから「レポート」→「レポート」をクリック
  2. 「+」ボタンから「テーブル」を選択
  3. ディメンションに「表示URLドメイン」「週」を追加
  4. 指標に「インプレッションシェア」「ページ最上部表示率」などを追加
  5. フィルタで特定のキャンペーンに絞り込み
  6. スケジュール設定で毎週月曜日に自動送信

まとめ:明日から始める3つのアクション

Google広告のオークション分析は、競合動向を可視化し、データに基づいた意思決定を可能にする強力なツールです。本記事の内容を実践に移すために、以下の3つのアクションから始めましょう。

Key Takeaways

重要ポイント実践アクション期待される効果
1. 6つの指標を理解する本記事の指標説明を印刷し、初回確認時に照らし合わせながら見る数値の意味を正しく解釈でき、誤った判断を防げる
2. 定期モニタリングを習慣化毎週月曜日10時にカレンダー登録し、先週との比較を15分で実施競合の変化を早期に察知し、後手に回らない
3. 分析から改善へつなげるオークション分析→原因特定→アクション立案→実行のフローを1週間以内に完結広告パフォーマンスが継続的に改善する

Next Action:今日やること

レベル1(所要時間:10分)

  • Google広告管理画面でオークション分析の場所を確認
  • 自社の主要キャンペーンのインプレッションシェアをメモ
  • 競合が何社いるか確認

レベル2(所要時間:30分)

  • 過去4週間のデータをダウンロードしてスプレッドシートに保存
  • 自社のインプレッションシェアが最も低いキャンペーンを特定
  • そのキャンペーンで最もシェアの高い競合3社をリストアップ

レベル3(所要時間:60分)

  • 広告プレビューツールで競合3社の広告文を確認
  • 自社広告との差別化ポイントを3つ挙げる
  • 来週実施する改善アクションを1つ決定

最後に

オークション分析は、使い始めは複雑に感じるかもしれません。しかし、毎週見る習慣をつければ、自然と変化に気づけるようになり、競合の動きを先読みして対策を打てるマーケターになれます。

重要なのは、「競合に勝つこと」ではなく、「自社のKPIを達成すること」です。オークション分析は、そのための羅針盤として活用してください。

あなたの広告運用が、このツールを使って次のステージへ進むことを願っています。


参考情報源:


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この記事を書いた人
tomihey

本ブログの著者のtomiheyです。失敗から学び続けてきたマーケターです。
BtoB、BtoC問わず、デジタルマーケティング×ブランド戦略の領域で14年間約200ブランド(分析数のみなら500ブランド以上)のマーケティングに関わり、「なぜあの商品は売れて、この商品は売れないのか」の再現性を見抜くスキルが身につきました。
本ブログでは「理論は知ってるけど、実際どうやるの?」というマーケターの悩みを解決するノウハウや、実際のブランド分析事例を紹介しています。
現在はマーケティング戦略/戦術の支援も実施していますので、詳しくは下記リンクからご確認ください。一緒に「売れる理由」を解明していきましょう!

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