マーケターは現場に出ろ - 勝手にマーケティング分析
基礎を学ぶ

マーケターは現場に出ろ

基礎を学ぶ
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多くのマーケターはオフィス、自宅にいて量的に集めたデータからマーケティング施策を考え実行しています。果たしてそれで最大の成果が出せるのでしょうか。本記事でお話しする内容は、「マーケターは現場に出ろ」というシンプルなことです。優れたマーケター、より成果が出るマーケターになるために参考にしていただければと思います。

とみへい
とみへい

私も現場に出ずにデータとにらめっこしていました。。

多くのマーケターが気づいていない課題

マーケターが気づいていない課題に触れる前に、そもそもマーケターの役割とは何なのでしょうか。マーケターの種類から整理できればと思います。

役割責任目標スキルセット
マーケティング統括・企業戦略に沿ったマーケティング目標の設定
・マーケティング全活動の収益、ROI
・全体予算管理、意思決定
・収益
・ROI
・マネジメント
・マーケティング戦略立案
・収益分析
見込み顧客獲得責任者・見込み顧客獲得の獲得件数と後プロセスへのコンバージョン率
・プロセス内の活動における収益、ROI
・プロセス内の予算とスケジュールの管理
・新規獲得件数
・各プロセスのコンバージョン率
・マネジメント
・新規顧客獲得におけるプランニング
・収益分析
特定施策担当者・特定施策経由での見込み顧客獲得数と後プロセスへのコンバージョン率
・特定施策経由の収益、ROI
・特定施策の予算とスケジュール管理
・特定施策経由の新規獲得件数
・特定施策の各プロセスへのコンバージョン率
・特定施策のPDCA
引用元:「数字指向」のマーケティング データに踊らされないための数字の読み方・使い方

現在がどの役割にいるかによって求められる責任やスキルは異なりますが、基本的にはカバレッジが異なるだけと考えています。例えばマーケティングの統括の者は全マーケ活動における収益性を改善するためにあらゆる視点から決断をして課題を解決していきます。一方、特定施策の担当者、例えばオンライン広告の担当者であれば、その施策の収益性について責任を持ち、改善していくことが求められます。

つまり役割によって範囲は異なるが、マーケターは全体か特定施策かの視点で顧客に対してマーケティング施策(How)を実行していき、改善していくことが求められます。よって、どの役割もマーケティングの定石であるWho、What、Howのフレームを踏む必要があります。

誰のどんな課題に対して、代替手段や競合がいる中でどういう独自の価値を、どのように提供するのか

ここが不明確なまま、見込み顧客獲得責任者やオンライン広告担当者が施策を実行していても大きく成果が上がりません。

では、各役割の人がWho、Whatを明確にすればいいよね、という話になります。ただしここで問題なのが、それはパソコンの前で集めたデータを信じて仮説を作って検証しているパターンが多いということです。

現場のセールスやCSは日々顧客と触れています。一方マーケターはいかがでしょうか?このようなデータをいつも見て、意思決定に活用しているのではないでしょうか?

  • 外部調査会社を使った市場のデータ
  • 施策の結果データ
  • WEBサイトアクセスデータ
  • セールスやCSが入力しているCRM上の行動履歴や顧客情報などデータ

もちろんこれも必要なことです。しかしそれでは顧客への解像度やイメージが足りないと感じています。

実際に顧客名、担当者名、その担当の業務内容、業務場所、業務タイミング、日々追っている数字、困っていることやシーン、ミッション、人柄などが詳細に頭の中に浮かぶでしょうか?データを見ているだけでは限界があるのは間違い無いです。そしてマーケティング施策を企画し実行する時にこの解像度があるかないかは成果を大きく分けると考えています。

よって、自らで顧客に触れて情報を集めて、困っていることをヒアリングし、それに対して自社商品がどう貢献できるのかを考える必要があります。

オフィスでデータとにらめっこしているシーン
顧客に触れてヒアリングしているシーン

結果を出すマーケターの行動

マーケターは現場に出ろという主張を言ってきましたが、具体的に何をすればいいのでしょうか。結果を出すマーケターの変数はたくさんありますが、根本Who、Whatの解像度が高くないとマーケティング戦略の立案、ROIの改善、施策のPDCAを回すことも中途半端になります。

よって結果を出すマーケターの特徴を優先度が高い順に列挙してみました。

  1. Who、Whatの解像度をあげて、誰しもが共通認識を持てるようにする
  2. 何をやって何をやらないべきかを決めるためにマーケティング戦略を策定する
  3. ROIが測定できるようにする
  4. 各施策のPDCAが回せるようにする

優先順位は順番にもなります。まずはWho 、Whatが明確にならない限りは、どれくらいのSAMがあり、その人たちはどんな課題を抱えており、そこに対してどういうデリバリーをしかけていくか、その時のビジネスプロセスの歩留まり想定から事業計画やマーケティング目標はこれくらいになるだろうと解像度の高い仮説をたてることもできません。

次に施策を実行した時にROIが測れていないとPDCAが回せないのでROIを測れる仕組みを作っておくことが必要です。それがあって初めて各施策を実行してPDCAを回していくフェーズに入れるのです。

もちろん上から順番に進めていくと施策を実行して収益に転換するまでに時間がかかってしまいます。よってスピーディーに1−3を構築しつつ、その時々の解像度で4は都度調整していくのがベストだと考えています。

具体的に何をやるべきか

では具体的にどういう行動を起こせばいいのでしょうか。行動例をまとめました。

  • セールスの商談に同席
  • インタビューサービスなど使ってターゲットにインタビュー
  • 既存顧客の導入事例インタビュー
  • 顧客のオフィスに出向き、実際に該当の業務を観察
  • 展示会やイベントなどで検討顧客とのコミュニケーション
  • 失注インタビュー
    など

行動によっては実際に外に出てというパターンもありますが、大半はオンラインMTGで可能なものです。特にすぐできることとしては、セールスの商談に同席すること、既存顧客の導入事例のインタビューをすることです。

上記の行動を全くできていないマーケターはぜひパソコン上でデータと睨めっこしているだけではなく、現場の顧客と触れ合い、顧客の悩みや課題の解像度をあげていく行動をしてみてください。それが必ず自身の活動結果に返ってきます。

売れている商品はユーザーインタビューから生まれる

実際に世の中で継続的にヒットしている商品が開発される時は必ずターゲットユーザーへのインタビューを繰り返しています。そしてさらに重要なのは商品が売れた後もそのインタビューを継続しているという点です。

一度売れた商品は継続して売れるとは限りません。継続して売れるためには常にユーザーのニーズや課題を把握し、競合や代替手段がいる中で独自の価値を提供を改善し続けなければいけません。そのためにはユーザーと触れ合うことを継続しなければいけません。

実際にマーケティングが優れていると有名なP&Gは常にユーザーインタビューを欠かさないと言います。日々変化するユーザーニーズやユーザーも気づいていないインサイトを捉え続けているからこそ、競合他社がひしめくシャンプーや洗剤なので日用品市場で勝ち続けられていると言えます。

筆者の知り合いにP&G出身のマーケターは多くいますが、どの方も必ず顧客は誰でどういう不を持っているのか、その解像度について触れてきます。そしてそこが低ければインタビューを推奨しています。

他にも伸び続けている商品の裏側には優れたマーケターが顧客と触れ続け、課題やニーズは何かを把握し、テレビCM、WEBサイト、広告などのHowの内容、届け方、訴求、タイミング、予算、スケジュールなどに落とし込み、精度を上げ続けているのです。

まとめ

以上が「マーケターは現場に出ろ」という内容でした。なぜ現場に出るのか、そこで何をするべきなのかをご理解いただければ幸いです。自宅やオフィスでデータとにらめっこしているマーケターは一度顧客と触れ合う機会を設けてみてはいかがでしょうか。

とみへい
とみへい

私もこれをやるようになり結果が全く変わりました。ぜひトライしてみてください!!

この記事を書いた人
tomihey

14年以上のマーケティング経験をもとにWho/What/Howの構築支援と啓蒙活動中です。詳しくは下記からWEBサイト、Xをご確認ください。

https://user-in.co.jp/
https://x.com/tomiheyhey

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